金融庁がふるいに掛けた、つみたてNISAの商品のポイントはコレだ!

日本には約6000本もの投資信託が存在しますが、これらすべてが積立投資に最適な商品とは言えません。特に投資初心者にとってハードルの高い商品が少なくないのが実情です。

そこで金融庁は、積立投資にふさわしい条件を策定し、つみたてNISAで購入できる投資信託を厳選しました。これにより、投資初心者でも安心して資産形成することが可能になったのです。

金融庁の意気込み

金融庁が策定した厳しい条件
ポイントを分かりやすく解説

では、金融庁はどのような投資信託が積立投資にふさわしいと考えたのでしょうか? 公表された条件を見ながら、投資初心者にも分かりやすくポイント解説したいと思います。

つみたてNISAで購入できる投資信託の条件

つみたてNISAで購入できる投資信託の条件
ポイント① 主に株式に投資する投資信託だけOK

日本の個人金融資産は1995年を1とすると、20年後の2015年には1.47倍になりましたが、同期間にアメリカでは3.11倍にも増えています。なぜこんなに差が出たのでしょうか? 日本は金融資産のうち株式・投資信託の割合が14.9%なのに対し、アメリカは29%と大きな開きがあります(金融庁「つみたてNISAについて」(平成29年6月)より) 。

つまり、株式や投資信託への投資に力を入れたことで、アメリカの個人金融資産は大きく増えたのです。

金融庁も、個人が株式に投資する投資信託に積立投資することで、中長期で安定的な収益を得ながら金融資産を増やすことを支援したいと考え、つみたてNISAの導入を決めたのです。

ポイント② 購入手数料が無料「ノーロード投資信託」だけOK

通常、投資信託を買う時に「購入手数料」というコストがかかることが多いです。ただ積立投資の初心者からすれば、「投資信託を積立購入するたびにそんなお金は払いたくない……」と思う人は少なくないと思います。

つみたてNISAでは、投資初心者がコストの面で心配なく投資信託を買えるように、すべての商品は購入手数料を無料(「ノーロード」といいます)にしています。

ポイント③ 信託報酬が安い投資信託だけOK

購入手数料のほかにも、投資信託を保有している間に「信託報酬(運用管理費用)」というコストがかかります。投資信託の保有期間が長くなればなるほど、信託報酬は大きな負担になっていきます。

つみたてNISAでは、投資初心者がコストの面で心配なく投資信託を保有できるように、商品のタイプごとで信託報酬に上限を設けているのです(上表参照)。

ポイント④ さらにアクティブ運用の投資信託には厳しい条件が

ここまではインデックス運用の投資信託の条件となりますが、アクティブ運用の投資信託については、さらに厳しい条件が課せられています。例えば、純資産総額が50億円以上で、投資信託を設定して5年以上経っていること、運用期間のうち3分の2以上が資金流入超であることなどが求められています。

つまり、投資信託の規模が大きくて、運用実績もあり、安定的に資金流入が続いている“安心できる投資信託“でないと、つみたてNISAの対象にはならないのです。

金融庁の意気込み

そもそも、インデックス運用とアクティブ運用は何が違うの?

投資信託は、運用手法の違いから、「インデックス運用」と「アクティブ運用」に分けられます。

インデックス運用とは、日経平均株価や東証株価指数(TOPIX)といった指数(インデックス)と連動して値動きする運用手法です。

一方、アクティブ運用とは、その指数を上回る運用成果を目指す運用手法です。運用のプロである「ファンドマネジャー」が銘柄を選び、投資します。運用が成功するかどうかはファンドマネジャーの目利きや腕にかかっています。

インデックス運用の投資信託は、指数とほぼ同じ値動きをするので分かりやすく、運用コストが低いというメリットがあります。つみたてNISAは、投資初心者の資産形成を後押しすることを主な目的としていますので、アクティブ運用の投資信託よりもインデックス運用の投資信託のほうが条件をクリアしやすい傾向にあります。

本コンテンツ公開時点(2017年11月21日)で、これらの厳しい条件をクリアした投資信託は、117本です。前述のとおり、日本で販売されている投資信託は約6000本なので、全体の2%弱です。

非常に厳しい条件ですが、すべては「投資初心者でも安心して資産形成をしてほしい」という金融庁の強い想いの現れ。これまでにない素晴らしい機会ですので、皆さんもつみたてNISAを利用してはいかがでしょうか。

【追記】
当初、つみたてNISAの対象となる投資信託の本数が約50本程度と想定されていましたが、117本まで増えました。投資信託の運用会社が購入手数料の無料化、信託報酬の引き下げ等を行い、一部の投資信託が条件をクリアしたと見られます。安心して購入できる投資信託が増えることは、私たちにとって良いことですね。

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